第三者行為の傷病に健康保険証を使用するということは…
交通事故や傷害事件など第三者の行為によって被害を受けた場合、治療費は全額加害者が支払うこととなっています。
しかし、損害賠償に時間がかかったりするような場合、健康保険組合で一時的に医療費を立替え、被害者にかわって損害賠償（医療費）を加害者に請求することになります。（健康保険法：第57条）その場合は下記の施行規則にあるとおり「第三者の行為による傷病届」をご提出頂くこととなります。
健康保険法施行規則第65条（第三者行為による被害の届出）
療養の給付に関わる事由または入院時食事療養費、入院時生活療養費もしくは保険外併用療養費の支給に関わる事由が第三者の行為によって生じたものであるときは、被保険者は、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した届出を保険者に提出しなければならない。
1.届出に係わる事実
2.第三者の氏名および住所または居所
3.被害の状況
第三者行為とは…
・自動車や自転車での交通事故
・他人の飼うペットに咬まれた
・不当な暴力や傷害行為を受け、けがをした
・外食や購入食品などで食中毒になった
・ゴルフ・スキーなどで他人の行為により、けがをした
※業務上や通勤途中のケガや病気の場合は、『労働者災害補償保険（労災保険）』が適用（優先）になりますので、健康保険を利用して受診できません。速やかに会社へ申し出てください。
交通事故後の流れ
自動車事故などの第三者行為によってケガをした場合、自動車損害賠償保険で治療を受けるのが一般的ですが、健康保険で治療を受けたときは、もともと加害者が支払うべき治療費を健保組合が負担したことになりますので、健保はその治療費を加害者または自動車保険会社に請求します。
この請求に必要な書類が『第三者の行為による傷病届』です。 すぐに提出できないときでも、口頭や電話で一刻も早く健保に報告し、後日できるだけ早く正式な書類を提出してください。
①必ず警察に届出を！
事故の大きさにかかわらず、必ず警察へ届け出てください。
（その場で身体に異常が感じられなくとも、あとで影響が出る場合もあります）
事故証明書の取得には警察への届出が必要です。
※事故証明書は、第三者の行為による傷病届を提出する際に必要となります。
②相手の身元を確認する
事故相手の住所、氏名、電話番号、勤務先（会社名・電話番号）、車検証、車のナンバー、自動車保険の内容や保険会社名を必ず確認して下さい。
※もし目撃者がいる場合は、後日の証言のために住所・氏名などを聞いておきましょう。
③病院で交通事故の旨を伝え治療を受ける
病院で診断書、領収書をもらいましょう。
※病院受診時「健保に確認が必要」と言われた場合は、当健保までご連絡をお願い致します。
（03-5638-5847 平日の9:00～17:00）
④なるべく早く健保組合に連絡し、次の書類を提出
・第三者行為による傷病届（一式） ※下記からダウンロードできます。
・交通事故証明書（自動車安全運転センターで申請できます）
・医師の診断書（診断書が無い場合は、領収証のコピーと傷病名を記載された書類を提出して下さい。）
健保より相手方（加害者）へ請求するため必要となりますので、速やかにご提出をお願い致します。
⑤示談をするときは事前に健保へ連絡を
示談をする前には、必ず健康保険組合へご相談ください。
※示談により損害賠償請求権の一部を放棄した場合、その範囲で健康保険の給付を受けられなくなることがあります。
また、後遺障害等で後から治療が必要になったとき、健康保険が使えないといった事態を避けるためにも、示談をする場合は事前に当健保までご連絡をお願いいたします。
交通事故後の提出用書類
第三者の行為による傷病届けのお手続き
下記の書類に必要事項を記入の上、所属会社の担当部署経由にて当健康保険組合にご提出をお願い致します。
※記入方法等、詳細につきましては当健保担当者へお気軽にご相談ください。
